「所長訪問」で授業を見ていただきました。
令和7年6月2日(月)、「秋田県教育庁北教育事務所長訪問」がありました。
当日は、小学校1年生から中学3年生まですべての授業を参観していただきました。
ご参観いただいたご来賓の皆さまからは、本校の児童生徒の授業に取り組む姿勢や、先生方の指導についてたくさん価値付けていただきました。目指す児童生徒像(知:ひとすじに、徳:たくしまく、体:たくましく)の実現に向けて、それぞれいただいたお言葉を今後の糧とし、上小阿仁小中学校の教職員であるという喜びと誇りをもって精進していきたいと思います。
当日の授業の様子を以下に紹介しますので、ぜひご覧ください。
※なお、写真とともに、参観授業順にご来賓の方々の感想の一部を抜粋して掲載させていただきます。
<2校時>
【中学1年生 技術】
・男女とも集中して作業していた。作業手順等、先生は生徒に寄り添った発言をしていた。
【小学1年生 国語】
・座り方や聞き方が抜群である。文字を大きく伸び伸びと書いたり、子ども同士が優しい笑顔で関わっていた。また、先生の声掛けに対話的な学びが、1年生ながら少しずつ進められているところに感心した。
【小学2年生 道徳】
・お面をつけて気分が乗ってよい雰囲気で役割演技ができていた。活気があり、全員が挙手する姿がすばらしい。また、相手の話に合わせて自分の気持ちを出せており、内面を表現しているところに感心した。
【小学5年生② 算数】
・時間いっぱい集中して問題に取り組めた。頑張りを認められたところに嬉しさを感じながら励んでいた。
【中学2年生 数学】
・授業の姿勢がとてもよい。生徒の解答の正誤に対し、受け止める雰囲気や優しい指摘等、先生と生徒、生徒同士の温かい人間関係が感じられた。
【中学3年生 社会】
・少人数ならではの取組のよさが出ていた。友達の発表のよいところをほめ、その後に鋭く質問していた。それに対しても資料を使って誠実に答えており、生徒同士の関わり合いのよさ、深まりのある学び合い、表現力の向上を体現していたと感じた。
<3校時>
【中学校1年生 国語】
・先生の声掛けを受けながら、お互いに教え合おうとする雰囲気がよかった。
【中学校2年生 保健体育】
・時期や季節を考えたタイムリーな内容を取り上げていた。生徒の発言から学習課題が作られていたり、事例を示して考えさせたりしており、これまでの授業の積み重ねが感じられた。
【中学3年生 英語】
・先生が3名(教科担任、ALT、NET)という恵まれた環境で確実に力をつけている。まるで海外にいるかのようだ。英語のやり取りがスムーズでレベルが高い。反応、接続詞やつなぎなど、会話の中で笑いがでるほど理解していることに感心させられた。
【小学6年生 図画工作】
・1年生にプレゼントという他者意識や目的意識が明確ゆえ、形や色もリアルにしたいと思いを込めて励んでいた。試行錯誤を重ねながらよりよいものに仕上げようと真剣な取組だった。
【小学3年生 音楽】
・教師のエラーモデルから子どもたちのモヤモヤ感を引き出し、導入の芝居によって実に楽しそうに活動できていた。教師自身も楽しみ、子どもたちと一緒に活動できていた。音楽を形づくっていく旋律の高さ。これを意識付けている導入がすばらしかった。
【小学4年生 理科】
・とても穏やかな雰囲気であった。先生も穏やかな口調で子どもたちに丁寧に声掛けしていた。実験の内容を授業の本質にどう近づけていくかが見ものである。
【小学5年生①】
・とても楽しい雰囲気で子どもたちの食らいつきもよく、どんどん間違ってもOKという雰囲気であった。先生も元気で若さにあふれている。板書や発問も考えられていた。
最後に、参観していただいたご来賓の方々からは、学校全体へとして次のようなことも助言していただきました。
◎上小阿仁中学校の3年生の姿はしっかりしており、学校の目指す方向性が具現化されているのではないか。学校長の経営説明で示された、9年間で熟成していく目指すべき子どもの姿に確実に近づいていくのではないか。
◎昨年度から継続して村の教育を外に開こうとしている。先日の新聞に、山田教育長の「教育は人なり」と題した記事が掲載されていた。また、別日の新聞記事には、教育長の「教育立村 として台湾からの教育視察の受け入れも行っており、大人が手を取り合って全ての子どもたちのために教育活動を展開しよう。」とし、校長は、「行政(教育委員会)や保護者と連携し、一体となって取り組みたい。」というコメントが載っていた。教育長も学校長も村出身ということで、地域の期待もかなり大きいだろう。手を取り合って今後もよりよく進めていってほしい。
◎ここの子どもたちがどれだけ伸びていけるのかがとても楽しみである。ここの学校で教えられることがどんなに幸せかを子どもたちの姿から感じ、それを子どもたちと保護者、地域にも伝えていってほしい。そうすることでますます喜びを分かち合って上昇気流に乗っていくのではないか。
◎先日の地域合同防災訓練を新聞記事で拝見した。昨年までも大雨のために水害が起こっている。地域課題に対し、学校が一体となって取り組んでいる。地域の方々と共に行動することで成就感もあり、地域も力をもらっていると思う。今後も地域と一緒の活動を取り入れてほしい。
◎体育祭で上小阿仁音頭で婦人会の講師の先生を招いていたようだが、引き続き、地域人材の活用も積極的にしてほしい。また、学校運営協議会の委員や地域コーディネーターもとても協力的である。地域人材の活用は、子どもたちがいろいろなことを経験できると同時に、地域の方々にとっても生きがいとなるだろう。それにプラスして、先生方の働き方改革にもなると思う。三者にとってよいと感じるこの村にしかできない取組を生かしてほしい。