令和6年度 上小阿仁小中学校修了式 ~「今」を大切に生きること、その積み重ねが大きな未来へ続いていく~

本日、令和6年度上小阿仁村立上小阿仁小中学校の修了式が厳かに執り行われました。
体育館には、1年間の歩みを胸に刻む児童生徒たちの真剣な表情が並び、静かな緊張感が漂っていました。

修了証授与
いよいよ修了証授与の時を迎えました。
学級担任が「第○学年○組」と呼び掛けると、児童生徒たちは一糸乱れぬ動きで静かに起立。その瞬間、場の空気が引き締まりました。卒業式でも見せた洗練された所作に、改めて感動がこみ上げます。

続いて代表者の名前が呼ばれると、力強く返事をし、堂々とした足取りで校長先生のもとへと進みます。背筋を伸ばし、誇りを胸に修了証を受け取る姿は、まさに次の学年へ進む決意の表れ。壇下の児童生徒たちも息をそろえて一礼し、気持ちが見事に通じ合っていることを感じさせる一体感がありました。

各学年の課程を修め、新たな学びへと進む。その期待と責任感が入り交じる瞬間に、会場全体が包まれました。まさに「厳か」という言葉がふさわしい、心引き締まる場面でした。

校長先生あいさつ
まず、校長先生が用意された3学期の思い出を振り返るスライドが上映されました。200枚近くに及ぶ写真は、児童生徒一人一人の姿を鮮明に映し出し、感動的な音楽とともに流れます。写真がテレビに映し出されるたびに、子どもたちの笑顔や真剣な表情がよみがえり、体育館が静かな感動に包まれました。
このスライドは、校長先生が何日もかけて丁寧に準備されたものです。全ての児童生徒が写り込むように細心の配慮をされ、その瞬間の気持ちがよみがえるような、生き生きとした写真を選び抜かれました。そこには、子どもたちへの深い愛情が込められています。仲間と共に過ごしたかけがえのない日々が、鮮やかに蘇る時間となりました。

続いて、校長先生は「このメンバーで過ごした1年間に感謝」という言葉を掲げながら、次のように語られました。
「このメンバーで迎える新しい1年は、もう訪れません。同じ友達と、同じ先生と、同じ学年として過ごせる時間は限られています。だからこそ、1日1日を大切に、かけがえのない日々として積み重ねてほしいのです。」

また、卒業を迎えた小学校6年生、中学校3年生が残した足跡にも触れられました。
本校では、学年ごとに靴紐の色が決まっており、今年度の中学3年生の「緑」の靴紐は、次年度の新入生である小学校卒業生たちへと受け継がれます。


「6年間の学びを終えた6年生が、確かにこの場に足跡を残し、そして中学3年生もまた、自らの道を切り拓き、旅立っていった。」その言葉とともに、足下に焦点を当てた写真や、卒業式で深々と礼をする先輩たちの姿が映し出されました。その姿は在校生の胸に深く刻まれ、強く憧れる気持ちを抱かせたことでしょう。そして、校長先生は「1年とは1日の積み重ね。1日とは『今』の積み重ね。だからこそ、『今』を全力で生きることが大切だ」と話されました。

その後、新年度に向けた目標を発表するよう促されると、児童生徒たちは次々と手を挙げました。

「親の手伝いをもっと頑張りたい。」
「時間を有効に使い、自学を充実させたい。」
「受検に向けて、日々努力を重ねたい。」

など、それぞれの決意が語られました。

それらの言葉を受けて、校長先生は「春休みはただの休みではなく、自分を鍛える大切な時間。『春』に向けて、目標を持ち、しっかり準備をしてほしい」と、力強いメッセージを送りました。ここでいう「春」とは、新たな学年のスタートであり、さらにその先にある未来への飛躍を意味しています。校長先生の言葉は、児童生徒の心に深く刻まれたことでしょう。

児童生徒代表、決意の言葉
修了式の最後には、児童生徒代表が登壇し、この一年を振り返るとともに、来年度に向けた決意を発表しました。その堂々とした姿は、来年度、小・中学校の最上級生として学校を牽引するにふさわしいものでした。
【児童代表 発表概要】
この一年で頑張ったことは、「サッカー」と「積極的に手を挙げること」です。サッカーは、毎朝のトレーニングを続けたことで、県の選抜メンバーに選ばれることができました。また、間違いを恐れず発言することで、新しい学びが生まれることを実感しました。六年生では、信頼される存在になり、学校をリードしたいです。また、勉強にも力を入れ、学びを深めていきます。そして、地域の方々や友達、先生方とのつながりを大切にし、明るい学校をつくれる六年生になりたいです。

【生徒代表 発表概要】
この一年、多くの挑戦を通じて自身の成長を感じましたが、学習とクラブ活動の両立には課題がありました。遠征や大会が続くと生活リズムが乱れ、体調を崩しやすくなったことが反省点です。来年度は、最高学年として下級生の手本となり、キャプテンとしてチームをまとめるため、「先を見通した行動」と「健康管理」を意識します。また、受検生として目標進路の実現に向け、挑戦し続ける一年にしたいです。

最後に
この1年間、児童生徒たちは多くの学びを積み重ね、一人一人が確かに成長してきました。その歩みの先に、新たな1年が待っています。今日の決意を胸に、4月からまた新しい挑戦が始まることでしょう。

校長先生が語られたように、「今」を大切に生きること。その積み重ねが、かけがえのない日々となり、やがて大きな未来へとつながっていくことでしょう。児童生徒の皆さん、1年間本当によくがんばりました。次のステージでも、それぞれの目標に向かって、力強く前進してくれることを期待しています。

保護者の皆さま、地域の皆さま、来年度の上小阿仁小中学校もさらによい学校を目指して、児童生徒及び教職員一同、邁進してまいります。今後とも温かく見守っていただきますよう、お願いいたします。