卒業お祝い給食・3年生を送る会実施~感謝の気持ちに包まれた温かい1日になりました~

<3年生の素晴らしさを感じた一日>

令和7年3月6日(木)、今日は改めて本校3年生の素晴らしさを実感した一日となりました。
この8人が最上級生として全校を牽引してくれたからこそ、今年度の上小阿仁中学校は明るく輝くことができたのだと思います。
なぜ、筆者がそう感じたのか──その理由を順を追ってお伝えします。

【受検当日に見せた絆の強さ】
先日、ホームページで入試に向かう士気を高める「結団式」の様子を紹介しました。チーム3年A組の絆の深さを感じた感動的な時間でしたが、それだけでは終わりませんでした。胸にしまっておくには惜しいエピソードがあるので、ぜひ紹介させてください。

その①:受験会場に「合格はちまき」を巻いて登場!?
結団式で、すでに合格を果たした仲間(以下、さくらガールズ)が手作りしたオリジナルの「合格はちまき」を巻いて参加した生徒たち。校長先生が冗談半分で「明日の入試もそのはちまきを巻いていけば?」と言ったところ、本当に会場前まで巻いていった生徒がいたのです!さすがに検査会場の中では外したようですが、それでも学校の入り口まで巻いていたことに驚き、そして感動しました。
人の目を気にするのではなく、仲間の想いを大切にする姿勢。また、はちまきを持っていかなかった生徒も、さくらガールズが作った「お守り」を持参していました。まさに「絆」そのものです。

その②:さくらガールズが黒板に書いたメッセージ
入試に向かう仲間を想い、誰に言われたわけでもなく、黒板にエールを書いたさくらガールズ。「みんなの頑張りは絶対報われるから大丈夫!自信をもって今を楽しもう!!」この言葉が、どれほどの安心感を与えてくれることでしょう。信頼できる仲間がいることの心強さ。そして、残されたわずかな日々を大切にしたいという想いが文面からあふれています。
6日の朝は、入試の自己採点から始まりました。きっとこの温かいメッセージが、不安な気持ちを和らげてくれたことでしょう。

【卒業が近づく中で】
3・4時間目は卒業式練習。
いよいよ卒業が目前に迫ってきました。たとえ練習であっても、返事の声も歌声も本気そのもの。「自分たちの卒業式を、自分たちで最高のものにしよう」という強い想いが伝わってきました。

明日は卒業式の予行練習、明後日は本番。
しかし、今日の姿を見れば何の心配もありません。3年生の本気の姿勢が、後輩たちにも伝わっていました。この1年間、彼らが示してくれた背中。その想いが、上小阿仁中学校の未来に確かに引き継がれていくことを感じさせてくれます。

【涙のお祝い給食!?】
3年間でただ一度の特別な「お祝い給食」。その豪華さと美味しさに、生徒たちは高揚感を隠せません。まさに至福のひとときでした。美しく飾り付けられた図書室は、まるで高級ダイニングのよう。さらに、メニューが添えられた画用紙ブーケは、上小阿仁村が誇るフラワーアーティスト・スーサンさんの手によるもの。そのブーケには、栄養教諭の先生からのメッセージが巧みに隠されており、サプライズ感も満載でした!

そして、メインの食事は夢と希望が詰まったスペシャルプレート。みんな大好きな「ふわとろオムライス」に、デミグラスソースがたっぷりとかかり、「海老フライ」「からあげ」といったごちそうが添えられています。さらに、食後には最高のデザートが登場!もはや「食事をする」という感覚を超え、「極上の時間を味わう」かのようでした。

楽しい時間はあっという間に過ぎ、食事を終えて「ごちそうさま」と手を合わせたその瞬間、生徒たちから思いがけないサプライズが。これまで9年間、栄養バランスを考え、美味しい給食を作り続けてくださった栄養教諭の先生と調理員の皆さんへ、感謝の気持ちを込めたメッセージカードが贈られました。そのカードには、全員の心温まる言葉が添えられ、会場は感動に包まれました。



そして、驚きはまだ続きます。
突然、筆者の名前が呼ばれました。今年度、3年生と関わる機会があまりなかった私にまで、温かい言葉とメッセージカードが贈られたのです。3年生たちは、この1年間、学校のために努力を惜しまず、ときには道化役となりながらも奮闘してくれました。そんな彼らから逆に感謝の言葉をもらえるとは思ってもおらず、胸が熱くなりました。

次に名前を呼ばれたのは校長先生でした。
代表生徒は、感謝の言葉を伝える前に、想いが溢れ涙を流してしまいました。本校のHPを以前からご覧になっている方ならご存じかもしれませんが、校長先生はその生徒にマンツーマンで弁論指導を行っていました。共に過ごした時間が長いからこそ、生徒の感謝の気持ちはひとしおだったのでしょう。
校長先生は場を和ませようと「もう1年、上小阿仁中学校に残るか?」と冗談を交えて応じましたが、その言葉には、「生徒の想いが心の底から嬉しい」という気持ちがあふれていたことをその場にいた全員は感じ取りました。教師冥利に尽きますね。

こうして「お祝い給食」は、単に美味しい食事を楽しむだけでなく、感謝の気持ちがあふれる、心温まる会となりました。

【3年生を送る会~託す者、引き継ぐ者、それぞれの感謝の形~】
本日の午後、1・2年生が心を込めて準備した「3年生を送る会」が開催されました。新生徒会執行部が中心となり、お世話になった3年生へ、思い出に残る楽しい時間をプレゼントしたいという想いで準備してきた会です。

まずは3年生の入場。オタ芸を交えたダンスで会場を大いに盛り上げます。
楽しませてもらう立場のはずが、みんなを楽しませようと率先して体を張るのが本校の3年生です!

会のスタートは、上小阿仁中の伝統である生徒会執行部寸劇。今年のモチーフは、あの有名なネズミのブランドキャラクターたち。それぞれのコスプレがよく似合っており、会場のみんなを笑顔にしてくれました。

最初のプログラムは、イントロクイズ。全校生徒と先生方がグループを組み、チーム戦で挑戦しました。ただ音楽を聞いて答えるのではなく、解答権を得るために「『けんけんぱ』で解答場所まで行く」などの指令が与えられる独創的なルール。勝負は一進一退の大接戦となり、大いに盛り上がりました。

続いては、ペアで挑む障害物レース。ペアならではの息の合わせ方が鍵となり、ぐるぐるバットなどのユニークな要素も加わり、見ているだけでも楽しめる競技となりました。新執行部が生み出した多彩なアイデアに、創造力の高さを感じずにはいられません。何より、3年生が心から楽しんでいたことが一番の成功の証だったと思います。

次に、3年生の歩みを振り返るスライドショーが上映されました。本校は小・中併設校のため、小学1年生から中学3年生までの写真が残っています。9年前の自分たちの姿を見て歓声を上げ、1枚1枚の写真に込められた思い出がよみがえります。会場は懐かしさと笑顔に包まれた、温かい時間となりました。

しっとりとした雰囲気に包まれた後、1・2年生から突然のサプライズ。先輩への感謝の気持ちを込めた歌を披露し、歌い終えるとともに、心を込めて作った駄菓子ブーケを贈りました。

この後、先生方からのサプライズパフォーマンスもありました。
何をしたのかは秘密です(笑)
保護者の皆様は、ぜひお子さんに聞いてみてください。

そして、最後に待っていたのは3年生からのサプライズ。1・2年生全員の良いところを紹介するプレゼンを用意し、一人一人の魅力を精一杯の声で伝えてくれました。
それぞれのプレゼンからは「あなたには、こんなにもよいところがあるんだよ。その力でこれからの上小阿仁中学校を支えていってね」といった気持ちが伝わってきました。
全員を紹介し終え、ステージ前に出て来てもらった後には、心を込めた手紙を手渡すという演出。お互いを思いやる気持ちが会場を包み込み、その場にいる全員が自然と笑顔になっていました。

そして、会のフィナーレ。
3年生の退場は、上小阿仁中学校の伝統であるアーチです。人数が少ないため、移動しながら何度もアーチを作り、3年生を見送りました。見送った後も、1・2年生が名残惜しそうにしている姿が印象的でした。

ここまで読んでくださった皆さま、本当にありがとうございます。

今日という一日だけで、これほどの感動をくれた3年生。彼らの姿を、どうしても記事として残しておきたかったのです。手前味噌ではありますが、こんなにも素晴らしい中学生は、そう多くはいないと誇りに思います。そして、このように感謝の気持ちがあふれる本校は、本当に素敵な学校だと改めて感じました。

いよいよ明後日は卒業式。保護者の皆さま、ぜひご来校いただき、彼らの晴れやかな姿をご覧ください。

 

<おまけ>
本日、筆者が帰宅する前、各教室を見回りしていたときにまた驚かされました。
1・2年生教室黒板に3年生が感謝のメッセージを書き残していたのです。
今日、何十回の「ありがとう」を聞いたり見たりしたのでしょう。しかし、感謝の言葉は何度聞いてもよいものですね。常に相手を思いやり、感謝の気持ちを忘れないという上小阿仁中生徒のよさが、今後も引き継がれていくことを切に願っています。