村長さんと語る会実施~未来ある自分たちを大切にしてくれる村のために、できることを考えました~

令和7年2月20日(木)、「村長さんと語る会」を開催しました。ご多用の中にもかかわらず村長さんにご来校いただき、生徒たちの提言や質問に耳を傾け、丁寧にご対応いただきました。例年は中学校3年生を対象に実施していた本会ですが、提案をしてもそのまま卒業してしまい、次年度に活かしづらいという課題がありました。そこで今年度は2年生を対象に実施することとしました。

今回の会では、生徒たちが日頃の学習や地域の課題を踏まえ、よりよい村づくりにつながる三つの提案を行いました。村に対して要望するだけではなく、自分たちができそうなことを考え、提案した姿はとても頼もしく見えました。提案を聞いた村長さんからは、実現に向けた具体的な助言をいただくことができ、生徒たちはより明確なイメージをもつことができたと思います。

<生徒の提案と村長さんからのコメント>
① 中学生による高齢者訪問と防災啓発活動
中学生が高齢者のお宅を訪問し、健康状態の確認や防災意識向上のためのチラシ・ポスター配布などを行うという提案に対し、村長さんは「高齢者のことを考え、防災の視点も取り入れた活動の提案に驚いた」と感心されました。さらに、村の保健センターの保健師が行っている家庭訪問に同行する形であれば、より実現の可能性が高まるのではないかとの助言をいただきました。また、避難時に必要な持ち物の周知活動についても、大変有意義な取組になると評価されました。

② 秋田杉の端材を活用した「モルック」道具の制作と貸出し
秋田杉の端材を活用し、子どもから大人まで楽しめるスポーツ「モルック」の道具を制作し、無料貸出しを行うという提案について、村長さんは「地域おこし協力隊の方と連携すれば、実現の可能性が高い」とコメントされました。実際に協力隊の中宮さんが秋田杉の端材を使ったグッズを製作・販売のマネジメントをしてくださっており、生徒たちと連携した商品開発もこれまでに行ってきました。また、村長さんは、生徒が関わった商品は購買者にとって特別な価値をもつことから、大きな反響を生む可能性があると期待を寄せられました。

③ 台湾とのコラボレーションイベントの開催
本校のある上小阿仁村は、台湾の萬巒郷と姉妹都市提携を結んでいます。この関係を活かし、台湾のグルメや文化を楽しめるイベントを開催するという提案に対し、村長さんは「今年の秋頃には萬巒郷の方々が上小阿仁村を訪れる予定であり、学校にもぜひ来ていただきたいと思っている。そんな中、コラボイベントを開催するのは有益だと思う」と話されました。また、提案にあった「豚足」は萬巒郷の名物であり、村の特産品であるほおずきを使用したかき氷との組合せも面白いアイデアだと評価されました。

提案の後は、村長さんに聞いてみたかったことを質問しました。村長さんは、時間の許す限り、一つ一つの質問に丁寧に答えてくださいました。

<村長さんのお話から>

最後に、村長さんから生徒たちへメッセージをいただきました。
村長さんは大谷翔平選手のマンダラチャートを示し、目標をもち、それに向かって具体的に行動することの大切さを教えてくださいました。また、稲盛和夫さんの言葉を引用しながら、「情熱や能力がどれほどあっても、考え方がよくなければ人生の評価はマイナスになってしまう」というお話もしてくださいました。
中でも、生徒たちの心に最も響いたのは、村の教育予算に関するお話でした。村が自分たちの未来に大きな期待を寄せ、惜しみなく支援をしてくれていることを知り、生徒たちは改めてその思いを実感したようです。

村長さんと直接お話しできる機会は大変貴重であり、生徒たちにとって大きな学びの場となりました。このような機会を設けていただきましたことに、心より感謝申し上げます。
村長さん、本当にありがとうございました!