「交流」と「発信」の一年~英語教育を通した八郎潟小中学校とのつながり~
本校ホームページでもたびたびお伝えしてきましたが、上小阿仁小中学校の今年度のテーマは「交流」と「発信」です。この1年間、新しい挑戦に様々取り組んできましたが、八郎潟小中学校との交流もその一環です。
昨年の11月11日(月)には、本校の「インターナショナルデー」に八郎潟小学校の児童の皆さんをお迎えしました。ALTの先生方との国際交流に加え、同年代の児童と交流できたことは、本校児童にとっても貴重な経験となりました。さらに、八郎潟小中学校とは英語教育を通じた交流を今後も継続していく予定であり、今年度はALT(NET)の相互派遣を実施しています。
令和7年1月29日(水)には、本校のオーエン先生(NET)とヒュー先生(ALT)が八郎潟中学校を訪問し、英語の授業に参加しました。帰校後、お二人から「八郎潟中学校の生徒の皆さんはとても活発で、楽しい時間を過ごすことができた」との報告がありました。
残念ながら筆者自身は当日参加できませんでしたので、今回はオーエン先生とヒュー先生に当日の様子を紹介していただきます。
それでは、まずはオーエン先生の報告です。
<活動内容と感想>
【1年生の授業】
1年生の教室に足を踏み入れると、たくさんの瞳が一斉にこちらを向き、思わず驚きました。上小阿仁では見慣れない、30人もの生徒がいるのです。みんな興奮した様子で、温かく迎えてくれました。私たちはまず自己紹介を行い、その後、さっそく英語の授業を始めました。この日の主な活動は、話す言葉に感情を込めたりジェスチャーを付けたりする練習です。例えば、「Why」という言葉を八つの異なる状況(感情)で使い分ける活動を行いました。
他の生徒たちは、その「Why」がどの状況(感情)に当てはまるのかを考え、答えを推測します。この活動を通じて、生徒たちは自分の気持ちをどのように表現するかを真剣に考えながら、楽しい時間を過ごしていました。
【2年生の授業】
2年生のクラスにも30人の生徒がいました。彼らもまた、1年生と同様にとても元気で、私たちに興味津々の様子でした。この授業では、生徒たちがグループになり、日本に関する四つのヒントを考える活動を行いました。先生がこっそりと1枚の写真を生徒に見せ(例えば、温泉や蚊取り線香など)、生徒たちはその写真を基に、聞き手が答えを推測できるようなヒントを四つ作成します。
この日、ヒュー先生が回答者となり、生徒たちが順番に問題を出すことになっていました。そのため、私もヒント作りのお手伝いをしながら、彼らの準備を見守りました。初対面にもかかわらず、生徒たちが積極的に話しかけ、自信をもって質問してくれたことがとても嬉しかったです。
【昼食】
昼食は2年生の生徒たちと一緒にいただきました。彼らは私たちと話すことをとても楽しみにしてくれていたようで、たくさんの質問をしてくれました。そのおかげで会話が弾み、楽しいひとときとなりました。
私と一緒にいた7~8人の生徒のうち、同じクラブに所属している生徒は2人だけでした。ソフトテニス、ソフトボール、野球、音楽クラブなど、それぞれ異なる活動をしており、中には学校のクラブではなく、地域のダンス教室に通っている生徒もいました。
彼らとの会話がとても楽しく、気づけば昼食を終えるのが最後になっていました。それもそのはず、食事中ずっと話し続けていたのです!
【小学生との交流】
八郎潟も上小阿仁と同様に、中学校が2階、小学校が1階にあります。校長室へ戻るために階段を降りると、ホールで元気に遊んでいる小学生の姿が目に入りました。みんな走り回ったりスキップしたりと、とても活発です。私たちに気づくと、小学生たちはすぐに駆け寄ってきました。物怖じすることなく、次々と質問を投げ掛けてきます。そして、こちらの質問に英語で答えることもできていました。驚いたことに1年生や2年生の子どもたちでさえ、自信をもって「My name is …」と自己紹介をしていたのです。こうして楽しい交流の時間は、あっという間に過ぎていきました。15~20分ほど経った頃、「読書の時間」が始まり、子どもたちは教室へ戻っていきました。
【終わりに】
今回の八郎潟訪問では、中学生・小学生の皆さんと交流する素晴らしい機会に恵まれました。活気に満ちた生徒たちとともに学び、言葉を交わした時間は、私たちにとっても貴重な経験となりました。これからも、両校の交流が続いていくことを心から願っています。
以上がオーエン先生からいただいた報告です。
オーエン先生、ありがとうございます!
ヒュー先生からいただいた感想も次に掲載します。
<感想>
八郎潟町と上小阿仁村の交流プログラムの一環として、私は八郎潟小中学校を訪れ、中学1年生と2年生の英語の授業に参加する機会を得ました。八中の先生とカール先生が企画した授業はとても楽しく魅力的で、オーエン先生と私は、生徒たちと交流を深める貴重な時間を過ごしました。
1年生のクラスでは、「コミュニケーションは言葉だけではない」ということを体感できる活動が行われました。生徒たちは素晴らしい演技力を発揮し、たった一つの英単語を使いながらも、声のトーンやボディランゲージを駆使して、言葉の背後にある様々な意図を表現していました。これは言語学習者にとって重要な学びであり、大切なのは常に正しい言葉を使うことではなく、適切な態度をもつことなのだと実感しました。
2年生のクラスでは、日本文化に関する「四つのヒントクイズ」を作成しました。「舞妓さん」や「熱さまシート」など、日本独自の文化を英語で説明しながら、生徒たちは日本文化の面白さをたくさん紹介してくれました。
授業の後には、八郎潟の生徒たちと昼食を共にしながら、クラブ活動や好きなK-POPグループ、好きなスポーツ、行ってみたい場所や挑戦したいことなど、様々な話をすることができました。彼らは自分の考えをしっかり表現しようとし、英語でどう言えばよいのか分からないときも、決してあきらめることなく、工夫しながら伝えようとしていました。小学生たちも英語で話し掛けることをとても楽しんでいる様子でした!
素晴らしい生徒の皆さんと出会い、英語の先生やカール先生と協力できたことに心から感謝しています。そして、今年のインターナショナル・デーで八郎潟の小学生たちに再会できることを楽しみにしています!
以上がヒュー先生からいただいた報告です。
ヒュー先生、ありがとうございます。
二人の報告を聞いて、とても楽しい時間になったことが分かります。
2月19日(水)には、八郎潟小中所属のカール先生が、上小阿仁中学校に来てくださいます。筆者自身、今からとても楽しみにしています。
この後も、上小阿仁小中学校と八郎潟小中学校の交流が続き、児童同士、生徒同士の絆が深まっていくことを願っています。報告は以上です!